「ツェッペリンカレー」というカレーをご存じでしょうか。ツェッペリンカレーというのは、茨城県の土浦市のご当地カレーです。名前の由来は、ドイツの大型飛行船ツェッペリン号。昭和4年にツェッペリン号が世界一周に挑戦したとき、茨城県土浦市に立ち寄ったことがありました。そのとき土浦市民が歓迎のしるしとして、ヨーロッパの人の口にも会いやすいように地元の食材を使用して乗員に振舞ったカレーに由来しています。それ以来、土浦ではカレーが隠れた名物に。現在ではお店によって食材や調理方法などを工夫することで、全国のカレーファンからもひそかに注目を集めるカレースポットになっています。ツェッペリンカレーのカレーのルールは地元の食材を使用すること。特に現在では、全国一の生産量を誇る「レンコン」を使用することが決まりになっています。ツェッペリンカレーを提供しているのは、現在では土浦市内の25の店舗。カレー専門店ばかりではなく、中華料理やラーメン店なども参加、従来のカレーにとらわれない様々なメニューが楽しめます。また、土浦ではツェッペリンカレーのナンバー1を決める「つちうらカレーフェスティバル」も開催され、カレー熱に拍車がかかっています。今注目されているのは、土浦市桜町にある「レストラン中台」の「幻の飯村牛とレンコンのビーフシチューカレー」。こちらはたっぷりのスパイスとブイヨンで、幻の牛肉と言われる飯村牛を長時間かけて煮込んだビーフカレー。なんと、「つちうらカレーフェスティバル」で三連覇という偉業を成し遂げているのです。それを猛追しているのが「火門拉麺(カモンラーメン)」。こちらはラーメンの専門店ですが、具材にレンコンとカレーの風味を取り入れた「カレーチーズ餃子」はフェスティバルの創作部門、地場野菜をたっぷり使った「カレーヌードル」は麺部門をそれぞれ2連覇していいます。土浦を訪ねる際には、ぜひツェッペリンカレーを楽しんでいただきたいと思います。